日向薬師(宝城坊)
丹沢山系、伊勢原の地に日本三大薬師として親しまれている日向薬師がある。かつては修行僧や山伏の修業拠点としてその名をとどろかせ12の坊を持つ大寺院でありました。昨年夏、久し振りに訪れたところ本堂には大きな仮設の足場が築かれていて入れませんでしたが隣の宝物殿に仮安置された仏像が狭い空間に所狭しと展示されておりました。ご本尊の薬師如来は鎌倉時代には病気平癒を願って源頼朝や夫人の政子が参拝したと云われております。明治時代に入ると神仏
分離の波が押し寄せ多くの坊が消滅したが奇跡的に宝城坊の
みが残ったものです。
お寺に話を聞くと宝城坊本堂は江戸時代、万治3年(1660)に再建されたものでその後数度の修理は行われたが大規模な修理は行われなかった。
平成22年から全解体の改修を開始6年かけて昨年11月20日に改修が終わり落慶式が行われました。その偉容は国内最大級と云われる本堂のかやぶき屋根が堂々として見えま
す。屋根の面積は1000㎡もあり,かや材の重量は約50tも
要したとの事。そのかやを確保するため御殿場のかや場で3
年もかけて集めたそうです。
またここの薬師三尊像は鉈彫りと云う独特な技法で彫られておりその柔らかなお姿は仏像ファンにとっては正に垂涎の的になっております。今年のお正月は6年ぶりのご開帳と云
うこともあり地域の信者さんはもとより仏像ファンの参拝で久し振りの賑わいだったそうです。
ただし薬師三尊像は秘仏になっており残念なことに拝観が出来るのは特別ご開帳のある1/1,2,3,1/8と4/15に限られております。
平29/3/7 八大
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