獺(カワウソ)
獺の絵 小川芋銭


38年ぶりの大発見
先頃、長崎県の対島で38年ぶりに絶滅されたという獺の姿がツシマヤマネコの調査のためのカメラにとらえられて世紀の大発見と賑わいを見せており、これからの調査が待ち遠しいところです。
今では動物園でしか見られないですが明治時代までは日本各地に棲息していたが乱獲や開発によって生息数が激減したため昭和40年には特別天然記念物に指定されている。昭和54年に目撃がされて以来であり日本人にとっては身近な存在であり河童伝説の原型になったと考えられている。

獺祭(だっさい)
獺祭の絵 川端龍子
獺(カワウソ)は捕らえた魚を川岸に並べる習性があり、その様子が先祖供養の祭儀になぞらえたことから云われたことで出典は中国古代、儒教の経典で四書五経の礼記(らいき)からである。
また、七十二候の一つ(雨水初候)で、立春末候の魚上氷の後、雨水次候の鴻雁来の前にあたる。
礼記の「東風凍を解き、蟄虫は始めて振く。魚冰に上り、獺魚を祭り、鴻雁来る」。春になってカワウソが漁をはじめ魚を捕らえることを言った。俳句の季語にもなっている。
 

大吟醸酒「獺祭」
大吟醸酒 獺祭
昨年開催された伊勢志摩サミットで安倍総理のおもてなしとして各国首脳に、山口県の酒「獺祭」が並んで好評だったことがあった。日本酒の販売量が落ち込んでいる近年、岩国市周東町獺越2167-4の旭酒造(株)がベテランの杜氏を入れないで開発製造された、磨き度23%に磨かれた大吟醸酒が振舞われ好評を博し、現在でも大変な人気で品薄となり価格も一升瓶で¥30,000を超えている。
桜井社長によると昔からその地域に獺に関する言い伝えが残っており地名にも獺越があることから、昭和23年に創業しそこに酒工場を建てて、「獺祭」という名前にしたという。
さてさてその飲みごこちは一言では言い表せないもので、日本酒と云うより上品なワインそのものでその器もぐい飲みではなくスマートなワイングラスが似合います、まあ一度お試しあれ。
               平成29年8月  八大
  






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