そこらへんの草


そこらへんの草

朝から上天気、新町橋の右岸の十文橋を超え古利根川の土手道を歩く。今日のお目当てはあの苦みが何とも言えない早春の香り「蕗の薹」です。土手道を16号線の下から柔らかな草の感覚を感じながら小渕橋辺りを進むとお目当ての薹の膨らみが私を迎えてくれます。水位の下がった水辺りには5~6人の釣り人が思い思いの場所で糸を垂れていました。

蕗の薹は5つほど収穫できましたがこれからが楽しみです。夏ごろには雑草の丈が伸びてしまい踏み入ることが出来ませんがこの時期は足の裏に春の知らせを感じることが出来ます。この辺りは字名を「小渕」と云いますが、江戸時代の頃は「巨淵」と云って大きな池の状態になっていたそうで今の小渕の名が付いたそうです。時代によって地名も変わるんですね。

最近「食べられる草」と云う本が出版され人気を呼んでいるそうですが、私が知っているだけでも「三つ葉、ヨモギ、タンポポ、オオバコ、野蒜、カラスノエンドウ、ハコベ、ユキノシタ、ナズナ、からし菜・・・など」子供の頃には川の縁や土手道には多く見られましたね。野草と云うと上品に聞こえますが雑草と云われる草でも子供の頃食べていましたね。今ではスーパーで売っているもの以外は食べようとはしない、時代は変わりましたね。

「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」という、人気漫画「翔んで埼玉」に登場したこともあった為「そこらへんの草天丼」を、春日部市内のスーパーが商品化したそうです。「ご当地グルメにしたい」と庄和地区の人達の発想がが当たり一時は連日完売の人気を発したことが評判になりましたね。埼玉を痛烈にこき下ろした作品だったがそのユニークな発想が大当たりし、連日完売するほどの人気だったという事でした。

 令和4年 如月          八 大



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