「初夏の風」川上澄生の版画

本棚を整理していたら一枚の絵ハガキが 出てきた、なんとこの清々しさは・・。

あれは確か30年ぐらい前でした、車で日光の田母沢御用邸を見に行くときに途中の鹿沼市を流れる黒川の近くを通りかかった際「川上澄生美術館」がありました。この辺りではあまり見かけることのない建物だったので美術館の中に入ってみました。薄緑色の版画が展示されており・・ なんじゃこりゃ? と思った記憶がありました。

初夏の風

 かぜになりたや 

はつなつのかぜとなりたや  
                         かのひとのまえにはだかり

かのひとのうしろよりふく

はつなつのはつなつの 
                         
かぜとなりたや 


川上澄生は父親の仕事の関係でアメリカやカナダにに滞在しその間当地の美術学校に学び、帰国してからは栃木県・宇都宮旧制中学校で英語の教師として赴任し、好きな版画や詩の制作にも打ち込んだ。大正11年に発表した「初夏の風」は版画と詩が一つの画面で響きあう独自の世界を作り出したという事で版画界で大きな反響を呼びました。

棟方志功が版画家になるきっかけとなったのは川上澄生の作品だったと云われています。


川上澄生詩と絵の世界



鹿沼市立川上澄生美術館








へっぽこ先生



波囲み南蛮船










 令和4年 皐月        八 大







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