平家物語の冒頭の部分ですが、猫の額のような私の庭にも植えてあるシャラの木のことだよと教えられていましたが、チョット違うんじゃないかと兼ねがね思っていましたので調査をしてみました。
沙羅双樹とは、二本の沙羅樹という意味で、お釈迦様が最期を迎えるときに選んで横たわった場所が、二本の対になった沙羅樹の下だったことから「沙羅双樹」と呼ばれています。
因みに仏教において三大聖樹と呼ばれているものがありますが、お釈迦様が生まれた場所であった「無憂樹(ムユウジュ)」、お釈迦様が悟りを開いたところにあった「印度菩提樹(インドボダイジュ)」、それにお釈迦様が亡くなったところにあった「沙羅樹(サラジュ、シャラの木)」だそうです。
平家物語に出て来る沙羅双樹は、日本原産で沙羅樹によく似た「ナツツバキ」を代用して読んだものだそうです。そのことから全国各地のお寺の境内にナツツバキが植えられており、シャラの木という名も別名として残っていると云います。
ナツツバキはその名のように夏にツバキに似た真っ白な花を咲かせる樹木で、樹齢を重ねると樹皮が剥がれ落ちて表面がつるつるになりモザイク模様になるのでこれはナツツバキだと分かります。葉と花を見れば花が白いだけでまったく冬に咲く椿と親戚のようですが、決定的な違いがありますそれは、秋にはキレイに紅葉もするから落葉もします。
四季を通じて観賞価値が高く庭木として人気があります。
令和2年 文月 八 大
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