火焔型土器 なんだコレは」

新潟県の山奥であった現在の十日町市の笹山遺跡から1,980年~1,986年にかけて火焔型土器

の発掘調査が行われ教科書に出て来るような形の土器が出て来て、大きく立ち上がる突起が燃え盛る炎のように見えることから命名されました。

日本一の大河である信濃川の流域は、8000年前に大きな気候変動があり一転して雪国となったと云われています。遡る事5,000年程前に何とも奇抜なかっこうの「火焔型土器」が出現したそうです。鶏の頭のような4つの突起があり、縄文土器を代表するものです「なんだコレは!」と叫んだのは岡本太郎でした。火焔型土器の芸術性を発見したその後世界的な評価を得て新潟県では初の国宝に指定されました。

「火焔型土器 6つの秘密」

1 ニワトリだと思ったら実は魚だった?

 いちばんの特徴は4つの大きな「鶏頭冠突起(けいとうかんとっき)」鶏のトサカに似ていますが、この時代・地域に鶏がいた記録がなく、「水面を跳ねる魚」か「4本足の動物」を象ったと云われています。突起には左向きと右向きがあります。

2 逆さまに埋まっていました

 1982年に新潟県十日町市の笹山遺跡から出土。鶏頭冠突起を下にした逆さまの状態で発見され、突起も尻尾も完ぺきな状態だったそうです。

3 人類初の化学製品?

 粘土に鉱物や繊維を混ぜ、低温で焼いて固い器にする。縄文土器は人類が初めて化学変化を応用して作ったものでした。石や骨を削るのと違い、成形途中で形の修正が出来る点も画期的。個性的な造形を産みました。

4 ギザギザの秘密は?

 口縁にノコギリの歯のようなギザギザがあるもの、火焔型土器の特徴。このギザギザが「火焔」の語源となりました。その特徴的なデザインを強調するように、年度のひもで縁取りされている点も見どころです。

5 「縄文」じゃないんです

 縄文土器ですが、縄で文様をつける「縄文」はナシ。胴体の表面は年度のひもを張り付けたような隆線や隆帯と渦巻き文で埋め尽くされています。「トサカとノコギリはあるが縄目がない」のが火焔型土器のスタイルです。

6 実際に煮炊きしてました

 器の内側にオコゲ(炭化物)や変色が見られることから、食物の煮炊きやアク取に使われたことが分かりました。縄文人の主食は木の実。どんぐりやクルミと動物性食材を合わせた料理も作られていたようです。

信濃川は日本で最も長い河川になり長さは367キロメートルです。新潟県と長野県東部を流れる一級河川であり信濃川水系の本流になります。新潟市で日本海に注ぎますが信濃川と呼ばれているのは新潟県のみで長野県の部分は千曲川と呼ばれています。信濃川と呼ばれている部分より千曲川と呼ばれている部分は214キロメートルと60キロメートルほど千曲川の方が長いですが河川法上、千曲川を含めた信濃川水系の本流を信濃川と規定してます。


 令和2年   文月          八 


0 件のコメント:

コメントを投稿