大 寒 (椿の花)
ご存知の通り大寒は一年中で一番寒い季節です。この時季から三寒四温があり待望の春がやってくると云われてますが、その七日間が繰り返されるのは中国や朝鮮半島であって実際の日本では言葉としてはあるが1~2回ある程度だそうです。
椿はこの時期に花盛りを迎える植物で冬枯れの中でも艶やかな葉と鮮やかな花を見せる生命力の強さから、我が国では神話の時代から愛好されています。和風の花のイメージが強い椿ですが東アジアから東南アジア一帯に生息する東洋的な花ですね。
どこかの宣教師によってヨーロッパにもたらされ上流階級の間で一大椿ブームが起きたことがあった時代、作曲家ベルディのオペラ「椿姫」が誕生しました。パリの裏社交界で常に椿の花を持った高級娼婦と純真な青年との一途な愛は、商売抜きの愛に発展したが一度道を踏み外した女心の蹉跌・・・また娼婦家業に戻ってしまうが、最後は涙を誘う場面で終わりますが、現在でもオペラの代表作として世界中で上演されていますね。
謎 一か月のうち25日は白い椿で5日は赤い椿を持っていたとも云われている?
話は変わりますが数十年前に四国の二十四番札所・最御崎寺から、ついでに足摺岬灯台まで足を運びましたが見事な藪椿の林の中を歩いた記憶が残っており異次元の境地を感じました。暖流の上を噴き上げてくる生暖い風が椿の花をポトン・ポトンと落としてゆく様を見た時に世の無常を強く感じた。「椿の花は綺麗だけど仏様には上げてはいけないよ」と、、普段からよく祖母は言っていましたが今でもそのことを守っています。
最御崎寺(ほつみさきじ) 弘法大師は虚空蔵求聞持法を成就し、また悟りを開かれた
寺であるとも言われています。
平成30年1月20日 八大
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