橙の話
私達が子供の頃はお正月飾りのてっぺんには必ず「橙」が乗っていました。小正月が終わると、どんど焼きがあって 繭玉を模した団子を食べました。その時橙も食べましたが、なんとそれが酸っぱい事この上ありませんでしたね。その時本家のお爺ちゃんから教えられました。正月飾りとはその年の歳神様を迎え祀るためのもので一般の家庭では、飾り付けは12月27日位から始めます。29日は「苦を待つ」につながり、31日は「一夜飾り」になる為この日に飾るのは縁起が悪いといわれました。お正月飾りを外すのは歳時記では14日と決められていたそうです。
鏡餅の上に据えられている橙は、代々とも称され、インドヒマラヤ地方が原産のカンキツであり、日本にはかなり古い時代に中国から渡来したとされている。成熟した果実ですが落果しにくく、収穫しなければ同一樹で新旧代々の果実を見られることから、子孫が代々繁栄することに通じるため、「代々」の名が生まれ正月飾りに用いられるようになったとのこと。今のように科学や医学が発達していない時代、人々は自然に対する畏敬のなかで、自然の不思議な現象に自分の願望を重ねたようです。
ダイダイはミカン科の常緑小高木で葉は楕円形で先がとがり、葉柄(ようへい)に翼がある。初夏に香りのある白い花を開きます。実は丸く冬に熟して黄色になるが、何年も木に付いたまま落ちることなく、冬には橙色に色づき暖かくなるとまた青くなり再び冬になると橙色に色づくといったように繰り返すため、ひとつの木に何代もの実が一緒になることから、繁栄の象徴として昔から縁起物とされ、正月の飾りなどに利用されてきました。また果汁は料理に果皮は漢方薬として健胃薬に用いられています。
花言葉は 相思相愛、愛への誘い、誇り、温情、寛容などがあります。
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