端午の節句

 男の子の健やかな成長を祈願するもので「菖蒲の節句」とも云われていますがこの菖蒲は揉みつぶしてみると強烈な匂いを放つ菖蒲ですが災厄を祓う日でもあります。子供の頃に菖蒲湯に入って遊んで以来でしたが頭にタオルをのせて気分を味わってみると、その香りによって納得させられます。この風習は奈良時代から続いている歴史のあるものです。

五月五日が端午の節句になったのは古代中国戦国時代の詩人で政治家であった「屈原」の命日でした。楚国の王の側近であった屈原が陰謀に巻き込まれて川に身を投げて死んでしまいます。彼を慕う人たちが魚を太鼓で脅し、ちまきを投げて死体が食べられないように守ったそうです。そのため、ちまきが端午の節句に食されるようになったそうです。

日本に伝来した当初は厄払いの菖蒲の節句色合いが強かったのですが、鎌倉時代になり武家社会になるにつれ現在に見られる男の子の成長を願う日へと変化して行きました。江戸時代以降は男の節句とされ鯉のぼりを設置して鎧を付けた武者人形を飾り、成長と立身出世を願いましたのが現在も続いているのです。


 令和3年 皐月          八大   

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