二十四節気の話 蚯蚓出(みみずが地上に這い出る)

蛙始鳴
「 みみず」は夏の訪れを告げ、畑の土を豊かにする上でも欠かせない生き物です。一昨日久しぶりに畑仕事でナス苗を植えようとすると早速にお目見えされたのが、あのニョロニョロとしたみみずのお出ましです。その名前の由来は手足もなく目もないその姿の「見えず」から派生したとされています。みみずは一生を土の中で過ごし細い体で這いまわり、土の中に含まれる微生物を食べます。みみずが排出する粒状の糞が植物を育ちやすい土質に作り替えるそうです。又みみずは漢方では解熱や気管支を広げることで咳を和らげる効能があるそうです。

蚯蚓出

季節を表わす言葉に春夏秋冬がありますがもう少し細分化すると「二十四節気」と云う言葉があります。春夏秋冬を更に6つに分けることで、1年を二十四に等分し、それぞれの季節に相応しい名がつけられています。季節の訪れを一歩先んじて察知することができ、農作業に従事する人には欠かすことのできない暦です。さらにその二十四節気の各一気(約15日)を約5日ごとに初候、二候、三候と3等分し、一年を七十二
に分けたものを「七十二候
竹笙生
と云います。                   

一年のスタートは立春から始まりますが、立夏の頃は二十四節気の内で最も過ごしやすい季節の夏が始まります。カエルの声が聞こえる蛙始鳴(かわずはじめてなく)、ミミズが動き出す蚯蚓出(みみずいずる)、タケノコが芽を出す竹笙生(たけのこしょうず)今がこの季節であり土の中ばかりでなく人の世界でも心をウキウキさせる季節になりましたね。

古代中国では陰暦が用いられ、日付が太陽の位置とは無関係であったので春夏秋冬の循環による暖・暑・涼・寒の訪れにズレを生じることになります。これを補うために日付とは別に季節区分法が必要になったそうで、つまり太陽の黄道上の位置、黄経三百六十度を二十四等分した位置にそれぞれの節気を配置して、一年の気候の推移を知るようにしたものだそうです。夏至、冬至、春分、秋分と立春、立夏、立秋,立冬の八節を合わせて暦と季節のズレを正しながら用いられていると云います。   (暦は難しいですね。)

 令和4年 皐月         八 大








 

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