秋刀魚の思い出

「秋刀魚の歌」 あはれ秋風よ、情(こころ)あらば伝えてよー                                  男ありて 今日の夕餉に ひとり さんまを食ひて 思いにふける と。 佐藤 春夫


 いよいよ私達庶民が待望のサンマの季節がやってきました。今朝も新聞できれいな水の流れる河原で家族連れの仲間が、さんまパーティを楽しんでいる様子がに記事が載っていましたね。秋といえば絶対に欠かすことのできない魚がサンマですよね。

自分が子供の頃、父親に草履を履かされ川の向こうで今風で云うと「さんまパーティー」でわいわいガヤガヤとその数ザッと20人余り。河原で木箱に入ったサンマと沢庵漬とおにぎりの大パーティ・・・。煙の中で一人3匹の割り当てがほゞ完食となって大声で歌わされた思い出はをいまだ脳裏に残る。
秋刀魚の塩焼き
サンマの名前の由来は何処から。サンマは横から見ると刀のように細長く、正面から見ると縦に狭い体をしています。この体の特徴からサンマは古くより「狭真魚(さまな)」と呼ばれていたことがあるようです。この狭真魚という言葉が「さまな→さんま」…へと諸説あるようですが転訛し、今に至るとい云われています。

狭いという漢字が使われているサンマですが、旬の時期は背中に丸みを帯び、肉厚でとてもおいしそうですよね。しかし、時期の外れたサンマはとてもスリムで、まさしく狭いという漢字がしっくりくるような、そんな姿をしています。

 葉 月              八 大






       

 

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