人生の四分法
最近の厚労省の調査によると日本人の平均寿命は男性が81,25歳、女性が87,32歳となっており、やがて人生100年の時代がそこまで来ています。
世の中ではいろいろな区分法があると思いますが、四分法の区切りでいきますと方角の東西南北・季節の春夏秋冬・物事の進み具合の起承転結などなど沢山あります。古代インドでは四住期という考え方もあり例えば人生百年と考えると、生まれてからの25年間を学生期(がくしょうき)その後の25年間の50歳迄を家住期(かじゅうき)その後の25年間の75歳迄を林住期(りんじゅうき)その先の100年迄を遊行期(ゆぎょうき)となります。
それぞれの期間でいうと学生期は青少年時代で心身を鍛え学習し体験を積み、家住期は就職し、結婚をし家庭を作り子供を育てる、これまでの人生の成長の期です。林住期は人生の黄金期でもありますがそれまでの若いうちから計画を立て夢を実現させるように心がけておくことが大切であったと今に思っています。今の私は四分法の最終段階の遊行期に入りました。日常生活から解放された今、自由に生き遊びの感覚で精神的に放浪する真の生きがいを探す旅に出ようとしています。
吉田兼好は語る「死は前よりしも来たらず、かねてより後ろに迫れり」と、すなわち背後からポンと背中をたたかれて愕然とするのが人間であるという。遊行期の75歳に入った今、余禄の期間をどう生きるのかが、寿命の延びた私たちが後輩たちに伝えていかねばならないと考えています。
人間は何のために働いてきたのか、目的が生きるために働いてきたというならばそれは間違いであると言いたい。人間が働くことは手段であり目的はその先にあると思う。林住期を過ぎてもその事に気ずかず黙々と働いている人を見ると、それぞれに言い分はあると思いますが人生のおまけにはしたくないものですね。
令和元年 10月 八 大
0 件のコメント:
コメントを投稿