栃木、那須地方に接骨木と云う地名がありました。それは子供の頃に父親に連れられて親類のお宅にお線香を上げに行った事があった。帰り際にクモの巣状に開いている白い花を見つけたので名前を聞くと、それはにわとこ(接骨木)と云う名前だよと教えられたことを今でも鮮明に覚えている。怪我をして骨折した時に副木をして応急処置をしたことから付いた名前だと云われている。
昔は骨折した場合の治療には、ニワトコの枝や茎を黒焼きにして、ご飯粒と食酢を入れて練ったものを患部に厚く塗り、副木をあてて押
さえて熱をとったと言う。そう云う治療法があったことから、折れた骨を接ぐ薬草という意味で、接骨木(せっこうぼく)という漢名がついたと言われます。
名前の由来は、ニワトコ(庭床)からきていると言われ、古い時代には幹を薄く削って削り花(けずりばな)を作り、祭儀に供えたと言います。現代でも削り花は小正月に飾る風習があると言います。また家を新築するときには庭先に祭壇を作り削り花を飾り神事を行ったと伝えられています。
落葉低木、樹形は下部からよく分枝し高さは5M位になり柔らかい感じである。花は春のこの時期に今年の枝の先端に白く小さな花を多数つけ,夏には暗赤色の果実をつける。若葉の時期にその葉や茎を山菜として食用にしたり、利尿剤として用いられていた。
令和2年 卯月 八 大
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