りんどう「竜胆」

 秋の彼岸に欠かせないお花、暑かった今年の夏も秋の彼岸を迎えるこの時季ようやく本来の季節に戻りつつありますね。日本中が異常気象と云われておりますが30℃を超す日が2カ月もあったなんて気象庁もびっくりの様子。彼岸墓参りの皆さん達も日照りを避けた夕方日が沈むころにお参りに行く人たちのお出ましになられる。 

竜胆の花
秋の訪れを感じさせ落ち着いた雰囲気が魅力の「りんどう」1本の茎に連なるように花をつける姿は、山道を歩いていても凛として上品な雰囲気が漂いますね。花言葉は「勝利」「正義感」です。花言葉は「勝利」「正義感」です。

りんどうは漢方として利用されており、効能によって病に打ち勝つ姿が、花言葉に由来しているとも考えられますね。鮮やかな青や紫のイメージが強いですが、最近では白やピンクもあり色別にも花言葉が存在する花です。

日本で「りんどう」と呼ばれるようになったのは、中国で「りゅうたん(竜胆)」と呼ばれていたことに由来し中国から「りゅうたん」の名で伝わり、平安時代までは「りむたう・りんたう・りんだう」など呼び方にバラツキがあったようです。その後、呼び方が変化して現在の「りんどう」の名前になったのではないかと云われています。

 りんどう の花ことば                                            紫色のりんどう     「満ちた自信」 「誠実」                                                                                                                         桃色のりんどう   「愛らしい」                         

名月の祝い
白色のりんどう 「貞操」「誠実な人柄」  

 中国でなんで「竜胆」と云われたのかは、りんどうの根っこは漢方薬として活用され苦みが強く「まるで竜の胆のように苦い」と表現され「竜胆」と名付けられたと云います。

りんどうの花は敬老の日や秋の彼岸には欠かせない存在です大切にしたいお花です。


秋 分             八 大

                         
















中秋の名月

お月見
今年の夏は記録的な暑さが今でも残っていますが暦の上では「中秋の名月」の頃となってきました。この時季秋の虫達も草叢の中でじっと出番を待ってます。夜間もまだまだ少し蒸し暑さが残りますが、草叢を覗くと出番を待っている虫達が蠢き始めています。夏から秋への季節の移り変わりを感じられそうです。

今日、旧暦8月15日に出る月のことを「中秋の名月」と云われます。 昔から秋の収穫を喜び感謝する祭りの日として家族や親しい友人、恋人などと月を愛でながら 昔から秋の収穫を喜び感謝する祭りの日として月見団子のように月にちなんだものや秋の収穫物を食べたり、お供えしたりしていました。 また、災いや邪気を遠ざけるために、「秋の七草」のひとつであるススキを供える風習もあります。  
 
その昔、農民達は月の満ち欠けで時の流れを計り、季節の変化を感じ取って農作業をしていた。そんな農民たちにとって、秋は作物の収穫時期です。月が満ちた姿を模した丸い団子は豊作への祈りや感謝は勿論、物事の結実や幸福の象徴ともされ供えた後のお団子を食べることで健康と幸福を得られると考えられていたそうです。

お月見のお供えと云えば月見団子ですよね。平安時代に中国から伝わった風習と云われている伝統菓子である「月餅」を備える風習がありますが、日本ではイモ類や豆類を供え形を変え今の月見団子になったそうです。月がよく見える場所にちゃぶ台を置き十五夜にちなみ、15個の団子を大皿にうず高く盛るのが昔ながらの伝統的な供え方。山のような形に団子を積むのは、一番上の団子が霊界に通じると信じられていたからとも云われています。


 長 月             八 大





















秋野菜と御山洗い

 「食欲の秋」と云う言葉にふさわしく、秋になると元気で健康な土が育んだ根っこや葉っぱ、イモ類やキノコなどが旬を迎えます。秋は季節の変わり目のため、夏の暑さによる疲れとまじかに控えた冬のせいで体調を崩しがちです。秋野菜に含まれる豊富なビタミン・ミネラル・食物繊維は夏に蓄積した疲れを癒し、腸内環境を整え肌荒れなどを改善すると共に寒い冬に備えた体力づくりに役立ちます。

秋の野菜
里芋は弱った胃腸のケアや体を温める効果があり、ビタミンCが豊富なブロッコリーとの相性は良好です。茄子は一般的に7月から8月が旬の夏野菜とされていますが「秋ナスは嫁に食わすな」と云うことでわざがあるように、初秋に収穫されるナスは身がしまっていて種が少なく、特に美味なるものとされている。

生姜も本来は秋きが旬の食材だそうです。9月から10月ごろの収穫期に採ってすぐに出荷される生姜を新生姜と云います。色が白くて繊維が少なく、非常にみずみずしいのが特徴です。この時季テレビでもすっかりお馴染みとなった栃木産の岩下の新生姜も頑張っていますね。

お山洗いと云う言葉があります。富士山麓地方で陰暦7月26日に降る雨のことを「御山洗い」と云います。聖なる山を清め洗い流すさまにたとえた素敵な言葉です。厳密には富士山を指すのでしょうが各地方の霊峰にも当てはめて、この時季に山に降る雨を「御山洗い」と呼んでいるようです。きれいに洗われ水分を取った山々はこれから黄葉し、あでやかに「山装う」へと向かいますよ。

 長 月               八 大