オキザリス
三軒先のお宅の庭先に黄色い雑草がさいている。その名はオキザリスと云い日本ではミヤマカタバミと呼ばれる在来種でありますが世界に広く分布しておりその種類は外来種が帰化したものを含めると800種類もあるそうです。その形はロゼット状のものや、低木状のもの、地中に球根(宿根)を持つもの、多肉植物に近いものなど様々な形状があるようです。
花は夜間や雨天には閉じていてお陽様の日差しを受けて細かな花ですが盃状やロート状に大きく開きます。満開の時は株を覆うように咲く様子は見ごたえがあり人目を引きつけます。葉はクローバーのような3小葉のものが多いが、4小葉のものや5裂にになるものもあります。栽培されている物では四季咲きタイプ、夏は休んで秋から冬にかけて開花するタイプ、冬期に休眠して春から夏にかけて咲くタイプに分けられるそうで初冬から花の少ないこの時期に咲くので皆さんに可愛がられています。
この頃は近くに腰を下ろし細く棒状になっているオキザリスに話しかけると午後の陽を浴びるころには何と花びらを目いっぱい開き満足そうな姿は可愛いもので、更に夕方には花びらを閉じてとんがったまま素知らぬ顔で朝までダンマリを決めている。よく観察をして花の開く回数を調べてみると何と8日間も「むすんでひらいて」をやっていたのでビックリです、たまにはゆっくり休んでもいいのにと声をかけることも。自然の営みとは言え有難うと言わずにはいられなかった。
とは云っても雑草なのでその繁殖力は目覚ましいものがあって、安心していると蔓延られて大変なことになることもあるそうで可愛いからと安心してはいけない、近くの植物を駆逐し隅に追いやり消滅させてしまうこともあるそうです。
そう云われているうちに、春の草花たちが例年通り賑やかに咲き始める頃になるといつの間にか存在が忘れられてしまい時には畑を耕す人たちに雑草として処分されてしまうことも覚悟しなければならない。実はガーデニングを楽しむ人たちの間では大敵であり除草薬を撒かれて駆除されているのが実情でもあります。所詮私は雑草でありますから。
カタバミ
学名をカタバミ属と呼ばれ小柄な多年草で地下に鱗茎か宿根を持つ。また真鍮の鏡や仏具を磨くためにもちいられたことから別名「鏡草」とも呼ばれた。またスペインやフランスではカタバミを「ハレルヤ」と呼ぶことで「喜び」の花言葉を持つ。
また戦国武将で有名な長曾我部氏の家紋に使われているが繁殖力が強く、なかなか根絶させることが出来ないことから「子孫繁栄」に通じるとされるために戦国大名が家紋として用ていた。
令和2年 弥生 八 大
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