唐招提寺の障壁画
 先日、茨城県近代美術館で唐招提寺障壁画展が開かれていたので偕楽園の梅見を兼ねて拝観に行って来ました。
 ご存知の唐招提寺は多くの苦難を乗り越えて来日した鑑真和上が開基したと云われるお寺ですが平成27年から大改修工事に入っており、その間に障壁画が全国に行脚しておりまして現在水戸の美術館に来られているということです。
 唐招提寺は鑑真和上の御心を慰めるためその苦悩の旅を御影堂の障壁画に描くことを東山魁夷画伯にお願いしたもので日本と中国各地を巡ってスケッチを重ね自分の生涯のすべてをかける気持ちで取り組んだと云われており作品は圧巻であります。
 5年ほど前に唐招提寺の年中行事になっている「団扇まき」の行事に参加した時に御影堂での障壁画を拝観をしていらいですが感動を覚えたことを思い出しました。
「山雲」と「濤声」は青や緑を基調にした日本の自然を描く一方、鑑真の故郷である唐の風景を題材にした水墨画も楊に風の表現が中国らしくて素晴らしい作品でした。
                         平成29/2/24 八大