枯 葉

 我が家の窓辺にある山法師の葉が舞い散る今朝は、冷たい北風にほとんどの葉が散ってしまい何と可哀そうな姿になってしまった。それはベルナール・ビュッフェの絵画を見るようです。
あれほど夏には青々と繁っていた葉も枯れ果て裸木になり寒々として可哀そう。
これも大自然の成す技なんだと分かってはいますが・・・ふと思い浮かんだこと、それはイヴ・モンタンが語り掛けるようなシャンソンの調べが流れていた。
 それは私が生意気盛りの高校生の頃に10歳ほど年上の兄貴分から近くの銭湯に誘われた帰りに初めて入った田園と云う純喫茶へ連れて行かれた時です。薄暗い店内に目が慣れてきたときに流れていた曲がシャンソンのスタンダード「枯葉」だったことを今でも鮮明に覚えています。
 駆け出しの頃はそれほど売れては無かったらしいが師と呼ばれるジェリエット・グレコに見いだされて大スターにのし上がった。その後は幾多の浮名を流し一世を風靡しました時季がありましたが、多くの歌手にバージョンョンアップされていることは皆さんご承知の通りです。

フランス語で語りかける哀愁を帯びた甘い囁きを想像して見てください。

ああ、きみがしっかり覚えていてくれたらな
僕たちが友だちだった楽しかった時のことを
あの頃は人生はずっと美しかった
太陽も、今日よりずっと燃えていた
秋の公園のベンチ

シャベルに集められた枯葉
あのさ、僕は忘れてなんかいないよ
シャベルに集められた枯葉
思い出と後悔も

北風が葉っぱを運び去る
忘れ去られた冷たい夜に
あのさ、僕は忘れてなんかいないよ
君が僕によく歌ってくれた歌のことを

                      平成30年12月       八 大























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