火焔型土器

火焔型土器
新潟県の十日町市にある十日町市博物館には笹山遺跡から出土した、縄文時代中期に(約5000年前)に造られたと云われる国宝の「火焔型土器」が展示されております。中学校の教科書にも載っておりますが 燃え盛る炎 をかたどったような形状の土器は縄文土器の中でも特に装飾性豊かでこれだけの美意識を持っていたのかと考えると脱帽しかありません。

縄文時代と云う名前からしてその総てが縄目の模様が出ているのかと思っていましたがこの土器には見られません。上部の4カ所に鶏の頭のような突起が付いておりますが何を表わしているのか分かりませんが全体が燃え上がる炎を思わせることから火焔型土器と呼ばれているそうです。

またその用途としては発見された場所によっては、火で焦げた部分や吹きこぼれの跡があることから煮炊きする鍋に用いられたものと考えられています。火焔型土器は実用性の他にその形状から見て祭祀的な目的に使われたのではないかと云う考え方もあると云われています。

あの有名な芸術家・岡本太郎は昭和26年に偶然、国立博物館で縄文土器を見て「なんだ、コレは!」叫んだそうです。この土器を見て内面から出て来る美に感動した岡本太郎は民俗学的な視点を越えて、大阪万博の「太陽の塔」などの作品に繋がったのではないかと云われております。

 令和4年 葉月         八 大




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