八幡塚古墳
  群馬県高崎市のはずれ(旧群馬町)に保渡田古墳群があります。この地域には八幡塚、二子山、薬師塚の三つの古墳があり「かみつけ古墳公園」として整備され公開されております。
 昭和の50年代上越新幹線の調査工事で古代豪族の居館(三ツ寺Ⅰ遺跡)が発見され5世紀後半の出土品からは古代上毛野の有力者と、近くの古墳からの埴輪片・葺石や石棺からの出土品と同時代の繋がりが確認された。
 形状は前方後円墳、墳丘は全長96mで3段に造られ内堀・外堀・外周溝がめぐり、それらの間には内堤、外堤があり、墓域自体はなんと190m×148mにも及びます。さらに内堀の中には4つの島(中島)があるのが特徴です。埴輪は6000本ほど設置されていたと考えられており、復元に当たっても出来る限り配置したようです。また、墓は後円部に2箇所設置されており、1つが古墳を造らせた豪族本人、もう1つがその近親者であると考えられているそうです。
 古墳と云うと畿内周辺や九州方面を思い浮かべることが多いと思われますが関東地方にもさきたま古墳群やここ群馬にも立派な大型古墳があります。さらに古墳について少し調べてみると、国内の古墳としては約16万基あるそうでそのうち前方後円墳は5200基が確認されています。またその中で宮内庁の所管となっているのが893基ありこれについては、発掘調査は出来ません。理由は皇室の安寧と静謐と尊厳を守るためとなっておりますが、あの箸墓古墳などについては古代のカギを握る部分となるので是非とも調査をされ古代史の解明につながることを願うものであります。
 1500年の昔に思いを馳せ古代人の生活のたくましさ技術の素晴らしさと、埴輪から見える心の豊かさに触れてみるのも楽しいことです。
                          H29/3/13 八大
 


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