牡丹

 「白牡丹と云えども紅ほの香」 高浜虚子

 立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花 と美人の姿を現す言葉にもなっている牡丹は清の時代には中国の国花でもあった。新年を祝う花として中国の上流階級ではとりわけ珍重され花海棠と共に最も愛好されている花であります。

四月に入った今頃から六月にかけて咲く花の王様と呼ばれる牡丹は奈良時代に中国より渡来したもので弘法大師が持ち帰ったものとの説もあります。最近では季節に関係なく花が咲かせているのを見かけますね。古名ではフカミクサとも言われて、その花の福々しさを表したもので、花王,白王獅子、大極殿などといろいろな種類があります。花言葉としては「王者の風格」「風格のあるふるまい」と云う、まさに花の王者ですね。

日本へは奈良時代の聖武天皇の時代に渡来し吉備真備が唐からの帰途これを持って帰ってきた云われ最初は漢方薬として渡来したもので、本来はその根と皮の煎汁を腰痛、関節炎、解熱剤、止血剤等として用いられた貴重な漢方薬であったそうです。平安時代の頃からは観賞花として愛されて来ており江戸時代には愛好家が競って品種改良も相まって牡丹文化の全盛となって今に至っているそうです。

牡丹散って打ちかさなりぬ二三片  与謝蕪村
白牡丹鰐をあらわにくずれけり   飯田蛇笏
灯のうつる牡丹薄く見えにけり   正岡子規


 令和2年   卯月       八 大











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