無言館

無言館
朝、テレビを見ていると「無言館」をテーマにした話が出ていました。緑豊かな信州塩田平の地に、1997年(平成7年)に開館した美術館で、館主自らが出征経験があり太平洋戦争で没した画学生の遺族を訪問して今でもその蒐集を続けていると云う。その蒐集された作品を展示し慰霊を掲げて美術館として開館したそうです。

しばらく前に訪れたことがあり緑の林の中に見るからに人を寄せ付けないような厳しい感じ受けたのが第一印象でした。こじんまりとした十字架をモチーフにした建物は人を寄せ付けない重い雰囲気を感じてしまうのは何故なんだろう。あの戦争さえなければと・・・こんな思いはなかったんだろうかと述懐してしまう。

無言館命名の由来については、展示された絵画は何も語らず「無言」であるが見る側に多くを語らせるという意味で命名したそうですが、もう一つは見る側の観客もまた展示されている絵画を見て「無言」になるという意味も含んでいると語っております。そういう見方もあるんですね。

前山寺未完の三重塔
離れがたい思いの中、戦国時代川中島の戦いの際武田信玄の本陣ともなって廃城となった塩田城を確認し、未完性の塔(回廊がない)と呼ばれる「前山寺三重塔」を訪ねた。翼を広げ見上げる程の様相は尋ねる人々を迎え入れてくれるような思いがします。それは戦国武将に支えられた信仰と建築のおりなす造形美を今に伝えてくれている。無言館を訪ねた後なので壮大な開放感が印象に残った。


 令和4年 葉月        八 大














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